キャッシュフロー予測

新規投資前に確認すべきキャッシュフロー

2025年5月

利益が出ていても、投資できるとは限らない

新規事業、設備投資、採用、出店、システム導入など、会社が成長するためには投資が必要です。

しかし、投資判断では、利益だけを見ていては不十分です。

会社が黒字であっても、手元資金に余裕があるとは限りません。

売掛金の回収、借入返済、税金、賞与、在庫、設備投資などによって、利益とキャッシュの動きはズレます。

新規投資を行う前には、必ずキャッシュフローを確認する必要があります。

投資額だけでなく、回収まで見る

投資判断では、まず投資額を確認します。

しかし、それだけでは足りません。

重要なのは、その投資がいつ、どのように回収されるかです。

たとえば、設備投資を行う場合、次のような点を整理します。

  • 初期投資額
  • 運転資金の増加
  • 借入の有無
  • 月々の返済額
  • 売上増加の見込み
  • 粗利の見込み
  • 固定費の増加
  • 投資回収までの期間

投資後すぐに売上が増えるとは限りません。

売上が立ち上がるまでの期間も含めて、資金が足りるかを確認する必要があります。

借入返済を含めて考える

新規投資では、金融機関から借入を行うこともあります。

この場合、借入金額だけでなく、毎月の返済額を含めてキャッシュフローを確認する必要があります。

損益計算書上の利益には、借入返済の元本部分は費用として表示されません。

そのため、利益は出ているのに資金が減ることがあります。

投資後のキャッシュフローを見るときは、営業利益だけでなく、借入返済、税金、設備投資、運転資金の増減を含めて確認することが重要です。

補助金は目的ではなく、資金手段の一つ

設備投資やDX投資では、補助金を検討することもあります。

補助金は有効な資金手段になる場合がありますが、補助金ありきで投資を決めるのは危険です。

大切なのは、補助金がなくても投資判断として成り立つかどうかです。

また、補助金は採択後すぐに入金されるとは限りません。

投資実行から補助金入金までの間、つなぎ資金が必要になることもあります。

補助金を活用する場合でも、自己負担、借入、入金時期、回収期間を含めて資金計画を立てる必要があります。

投資後のKPIも決めておく

投資は実行して終わりではありません。

投資後に、想定通りの効果が出ているかを確認する必要があります。

そのためには、投資前にKPIを決めておくことが重要です。

たとえば、

  • 売上増加額
  • 粗利額
  • 稼働率
  • 生産性
  • 人件費率
  • 投資回収期間
  • キャッシュフロー改善額

などです。

投資後にこれらの数字を毎月確認することで、早めに改善策を打つことができます。

投資判断に必要な資料

新規投資前には、次のような資料を整えると判断しやすくなります。

  • 投資計画
  • 売上・利益計画
  • キャッシュフロー予測
  • 借入返済計画
  • 投資回収シミュレーション
  • KPI管理表
  • 金融機関説明資料

これらを整理することで、社長自身の判断だけでなく、幹部や金融機関への説明もしやすくなります。

萩原公認会計士事務所では、新規事業、設備投資、採用、出店などを検討する会社に向けて、キャッシュフロー予測、投資回収計画、経営会議資料づくりを支援しています。

投資を実行する前に、数字で判断できる状態を整えておきましょう。

社長と幹部が数字で判断できる体制を整えませんか。

現在の試算表、月次資料、経営会議資料を確認し、貴社に必要な経営管理体制を整理します。

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