経営会議は、数字を報告する場ではなく判断する場
経営会議というと、売上や利益の結果を報告する場になっている会社もあります。
もちろん、結果を確認することは重要です。
しかし、経営会議の本来の目的は、過去の数字を眺めることではありません。
数字をもとに、次に何をするかを決めることです。
そのためには、毎月見るべき数字を絞り、社長と幹部が同じ情報を共有する必要があります。
ここでは、中小企業の経営会議で毎月確認すべき5つの数字を整理します。
1. 売上ではなく粗利
売上は分かりやすい数字ですが、売上だけを見ていても経営判断はできません。
重要なのは、粗利です。
売上が増えていても、粗利率が下がっていれば、利益は残りにくくなります。
経営会議では、売上高だけでなく、粗利額と粗利率を確認することが重要です。
特に、商品やサービスの単価変更、仕入価格の上昇、値引き、外注費の増加などがある会社では、粗利率の変化を毎月確認する必要があります。
2. 人件費
中小企業では、人件費が利益に大きく影響します。
特に、サービス業、地域密着型ビジネス、多拠点型事業では、人員配置によって利益が大きく変わります。
経営会議では、単なる人件費総額だけでなく、売上に対する人件費率や、部門別・拠点別の人件費も確認すべきです。
人件費は一度増えると固定費化しやすいため、採用前後の利益構造を数字で確認することが重要です。
3. 固定費
売上や粗利が増えていても、固定費が増えすぎると利益は残りません。
家賃、システム費、広告費、リース料、管理部門費など、毎月発生する固定費を確認する必要があります。
経営会議では、固定費が前月や前年と比べてどのように変化しているかを見ます。
特に、成長企業では、採用、拠点拡大、システム導入などによって固定費が増えやすくなります。
固定費の増加が将来の売上や利益につながっているのかを確認することが大切です。
4. 事業別・部門別の利益
複数事業や複数拠点を運営している会社では、会社全体の利益だけでは不十分です。
会社全体では黒字でも、ある事業が利益を出し、別の事業が赤字になっていることがあります。
経営会議では、事業別・部門別・拠点別の利益を確認するべきです。
これにより、どの事業に投資すべきか、どこを改善すべきか、どの部門の採算が悪いのかが見えてきます。
5. キャッシュフロー
利益が出ていても、資金が残るとは限りません。
売掛金の回収、借入返済、設備投資、在庫、賞与、税金などによって、手元資金は大きく変わります。
経営会議では、損益だけでなく、今後のキャッシュフローを確認することが重要です。
特に、採用や設備投資、新規事業、借入を検討している会社では、数か月先の資金見通しを確認する必要があります。
数字を見た後に、必ずアクションを決める
経営会議で数字を確認したら、最後に必ず次のアクションを決めるべきです。
たとえば、
- 粗利率が下がっている原因を確認する
- 人件費率が高い部門の配置を見直す
- 固定費の増加要因を整理する
- 不採算事業の改善策を検討する
- 資金繰りに影響する投資時期を見直す
といった具体的な行動につなげます。
数字は見るだけでは意味がありません。
経営判断に使って初めて価値があります。
萩原公認会計士事務所では、社長と幹部が毎月確認すべき数字を整理し、経営会議で使える月次資料づくりを支援しています。
経営会議が単なる報告の場になっている場合は、見るべき数字から見直してみることをおすすめします。
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