年商1億円超の経営管理

社長の感覚経営から組織経営へ移行するために必要な数字

2025年2月

感覚経営が悪いわけではない

中小企業の成長初期において、社長の感覚は非常に重要です。

お客様の反応、社員の動き、現場の空気、資金の流れ、商談の感触など、数字だけでは見えない情報を社長が把握しているからこそ、素早い意思決定ができます。

その意味で、感覚経営そのものが悪いわけではありません。

むしろ、創業期や小規模のうちは、社長の感覚とスピードが会社の強みになることも多いです。

しかし、売上が伸び、社員が増え、事業や拠点が増えてくると、社長一人の感覚だけでは管理しきれない領域が増えていきます。

この段階で必要になるのが、組織で数字を共有する仕組みです。

組織経営に必要なのは、共通言語としての数字

組織経営とは、社長だけが判断するのではなく、幹部や管理職も会社の状況を理解し、改善に関わる状態です。

そのためには、共通言語としての数字が必要です。

社長が頭の中で把握している数字を、幹部も理解できる形にする必要があります。

たとえば、次のような数字です。

  • 売上高
  • 粗利額・粗利率
  • 人件費率
  • 固定費
  • 営業利益
  • 事業別・部門別損益
  • キャッシュフロー
  • KPI進捗
  • 予算実績差異

これらを毎月確認することで、幹部も会社の状況を理解しやすくなります。

幹部に任せるには、数字の見える化が必要

社長が現場から少しずつ離れ、幹部に任せていくためには、数字の見える化が欠かせません。

数字が見えないまま任せると、評価や判断が感覚的になります。

たとえば、ある部門の売上が伸びていても、利益率が下がっていれば、必ずしも良い状態とは言えません。

ある拠点の売上が低く見えても、固定費が小さく利益率が高ければ、重要な収益源になっている可能性があります。

幹部に任せるためには、売上だけではなく、利益、コスト、資金、KPIを見える形にすることが必要です。

組織経営に移る会社が見るべき数字

感覚経営から組織経営へ移行する会社では、最低限次の数字を整えることをおすすめします。

1つ目は、月次の売上・粗利・営業利益です。会社全体の収益力を確認する基本です。

2つ目は、事業別・部門別損益です。複数の事業や部門がある場合、どこで利益が出ているかを把握する必要があります。

3つ目は、人件費と固定費です。社員数が増えると、人件費と固定費の管理が重要になります。

4つ目は、キャッシュフロー予測です。成長企業では、利益が出ていても資金が減ることがあります。採用、投資、借入返済の影響を確認する必要があります。

5つ目は、KPIです。売上や利益だけでなく、稼働率、契約数、客単価、粗利率、生産性など、事業ごとに重要な指標を確認します。

経営会議を数字で進める

組織経営へ移行するためには、月次経営会議の設計も重要です。

経営会議では、単に数字を報告するだけでなく、次のような流れで議論することが有効です。

  • 先月の結果を確認する
  • 予算との差異を確認する
  • 事業別・部門別の課題を確認する
  • キャッシュフローの見通しを確認する
  • 改善アクションを決める
  • 次回までに確認する指標を決める

この流れを毎月繰り返すことで、幹部も数字をもとに考える習慣が身につきます。

数字は管理のためではなく、任せるためにある

経営管理というと、細かく管理するためのものだと思われることがあります。

しかし、成長企業にとって数字は、社員や幹部に任せるための土台でもあります。

数字が見えていれば、社長はすべてを自分で判断しなくてもよくなります。

幹部が数字を見て、課題を把握し、改善策を考えられるようになります。

萩原公認会計士事務所では、社長の感覚経営から組織経営へ移行するための月次経営レポート、事業別損益、経営会議資料づくりを支援しています。

会社の成長に合わせて、数字の仕組みも整えていきましょう。

社長と幹部が数字で判断できる体制を整えませんか。

現在の試算表、月次資料、経営会議資料を確認し、貴社に必要な経営管理体制を整理します。

経営管理体制診断を相談する